
モバイルバッテリーやスマートフォンの発火事故のニュースが増え、「寝ている間の充電が怖くなった」「長年使っているバッテリーは大丈夫なのか」と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
近年注目されているのが、リチウムイオン電池に代わる次世代バッテリーのナトリウムイオン電池です。
ナトリウムイオン電池は、リチウムよりも化学反応が穏やかで、急激な発熱や熱暴走が起きにくく発火しにくいとされています。
本記事では、ナトリウムイオン電池の仕組みや発火リスク、リチウムイオン電池との違いなどをわかりやすく解説します。
目次
ナトリウムイオン電池とは?
ナトリウムイオン電池とは、ナトリウム(Na)イオンを利用して充放電を行う二次電池です。
基本的な仕組みは、スマートフォンやモバイルバッテリーに広く使われているリチウムイオン電池とよく似ています。
電池内部では、正極と負極の間をイオンが行き来することで電気を生み出しますが、その際に移動するイオンが「リチウム」ではなく「ナトリウム」である点が大きな違いです。
近年は、安全性の向上や電池寿命の長さが評価され、次世代のバッテリーとして注目を集めています。
ナトリウムイオン電池の仕組み
ナトリウムイオン電池の構造は、正極・負極・電解質・セパレーターで構成されており、充電時にはナトリウムイオンが正極から負極へ、放電時にはその逆に移動します。
仕組み自体はリチウムイオン電池と似ていますが、ナトリウムはリチウムよりも化学反応が穏やかという特性があります。
この特性により、電池内部の温度上昇が緩やかになりやすく、急激な発熱や熱暴走が起きにくいとされています。
なぜナトリウムイオン電池が注目されている?
ナトリウムイオン電池が注目されている理由は、安全性だけではありません。
原料となるナトリウムは地球上に豊富に存在しており、特定の地域に依存しやすいリチウムと比べて、資源リスクが低いというメリットがあります。
また、ナトリウムは比較的安価に調達できるため、将来的には電池コストの低下も期待されています。
さらに、充電サイクル回数が多く、長期間使っても劣化しにくい点も評価されています。
モバイルバッテリーや蓄電池、EVなど、さまざまな分野での実用化が進んでいます。
ナトリウムイオン電池は発火する?
ナトリウムイオン電池について、まず気になるのが発火・発熱のリスクです。
結論から言うと、ナトリウムイオン電池はリチウムイオン電池に比べて発火リスクは低いとされています。
ナトリウムイオン電池は発熱が比較的穏やかで、急激な温度上昇や熱暴走が起きにくいといった特性を持っています。
また、-35℃〜50℃まで広い温度範囲で安定して動作し、厳しい環境でも使用できる点も特徴の一つです。
ナトリウムイオン電池とリチウムイオン電池の違いを比較
ナトリウムイオン電池の特徴を理解するためには、現在主流のリチウムイオン電池との違いを知っておくことが大切です。
ここでは、安全性・寿命・コストや性能を比較していきます。
安全性(発火・爆発リスク)の違い
リチウムイオン電池は高いエネルギー密度を持ち、強い衝撃を受けたり過充電などにより発火・爆発に至るリスクがあります。
実際にニュースで見る発火事故の多くは、リチウムイオン電池が原因です。
一方で、ナトリウムイオン電池は化学反応が比較的穏やかで、内部温度の上昇が緩やかです。
そのため、発火事故の起こりやすさはリチウムイオン電池よりも低いと考えられています。
しかし、現時点では実績がまだ少なく、十分な検証は終わっているとは言えない点に注意が必要です。
寿命・充電サイクルの違い
リチウムイオン電池はの充電サイクルは約500〜1,000回とされており、充電を繰り返すにつれ電池の持ちが悪くなっていくという特徴があります。
一方で、ナトリウムイオン電池は約5,000回の充電サイクルに耐えるとされ、充電を繰り返しても劣化しにくいとされています。
大きさ・値段の違い
大きさや値段については、現時点ではリチウムイオン電池の方が優れています。
リチウムイオン電池はエネルギー密度が高く、小型化・軽量化しやすくスマートフォンのような携帯性重視の製品に向いています。
一方で、ナトリウムイオン電池はエネルギー密度が低く、同じ容量でもサイズが大きく重くなりやすいといった弱点があります。
また、製品の数が少ないため値段も高めな傾向です。
材料となるナトリウムは身近にたくさんあるため、今後広く使われるようになれば価格が下がることも期待されています。
ナトリウムイオン電池はどんな製品に使われる?
ナトリウムイオン電池は比較的新しい電池ですが、様々な製品に使われ始めています。
ここでは、どのような製品に使われているかをご紹介します。
モバイルバッテリー・家庭用蓄電池
出典:Amazon
最も身近な製品が、モバイルバッテリーです。
ナトリウムイオン電池は発火しにくく、繰り返し充電しても劣化しにくいといった特徴があるため、長期間使い続ける製品に最適です。
電気自動車(EV)
将来的には、電気自動車(EV)や施設向けの大きな電源にも使われる可能性があります。
ナトリウムイオン電池は寒さや暑さに強い設計のため、屋外での使用に向いています。 しかし、サイズが大きくなりやすいため、本格的な採用は今後の改良次第といえます。
ナトリウムイオン電池がおすすめな人
ナトリウムイオン電池は、リチウムイオン電池よりも熱が上がりにくく発火しにくい電池として注目を集めています。
特に、次の項目に当てはまる人に向いています。
- 発火事故のニュースでモバイルバッテリーを持つのが不安
- モバイルバッテリーを長期間使用したい
- 災害用や非常時用に安全性の高い電源を探している
- 暑さ・寒さに強いバッテリーを探している
ナトリウムイオン電池は、サイズや価格よりも安全性を重視する人におすすめです。
一方で、できるだけ軽くてコンパクトなものが良い、価格を抑えたい、という人にはリチウムイオン電池が合う場合もあるため、目的にあわせて選ぶと良いでしょう。
まとめ
ナトリウムイオン電池は、発火しにくく長く使えるとされている電池です。
今まで主流だったリチウムイオン電池と比べると、温度上昇が緩やかで、繰り返し充電しても劣化しにくいという特徴があります。
そのため、モバイルバッテリーの発火事故が気になる人や、安全性を重視したい人から注目を集めています。
一方で、サイズがやや大きいことや重量感があるなど、デメリットも存在します。
今後技術が進むことで、スマートフォンなどさまざまな製品に広がっていく可能性があります。
発火リスクを抑えたい人にとって、ナトリウムイオン電池はこれから注目しておきたい製品と言えます。
伊藤
編集部・ライター|最新テクノロジー(Apple製品、VR/ARなど)/ビジネス/海外動向/ゴルフ
メディアに携わって5年のライター伊藤です。アメリカや中国やヨーロッパ出張で培ったグローバルな視点から、世界のトレンドを常に追いかけています。ゴルフや読書で知見を深める傍ら、Apple製品の動向やVR/ARといった最先端技術にもアンテナを張り、読者の皆さんの知的好奇心を刺激するコンテンツをお届けします。
公開日 : 2026/1/12
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